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トピックス・インタビュー11

11 『モスラを待って』鄭 義信×剣 幸 対談 INTERVIEW
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INTERVIEW どこにでもある人の営みを暖かく力強く描き出す劇作家・鄭義信さん。2007年に兵庫県立ピッコロ劇団に鄭さんが書き下ろし、高く評価された『モスラを待って』がパワーアップして帰って来ます。新キャストには剣幸さんが参戦。大晦日の映画撮影現場で起こる悲喜劇。改訂版の見所は?
2009|09|14 公演詳細 Question

撮影中から楽しそうにお喋りしてらっしゃいましたが、ご一緒されるのは初めてですよね?

鄭:ええ、さっきはお互いに共通の知り合いが、初演からの演出家・内藤裕敬さんしかいないもので、内藤さんの噂話で盛り上がっていました。僕は20代の頃からの知り合いですけど、実は仕事は『モスラ〜』初演が初めて。剣さんは俳優として共演されてるんですよね?
剣:はい、同じピッコロ劇団さんの『ハムレット』で。ただ私はガートルードで内藤さんは墓掘だったので、稽古場でも劇中でも、絡むようなことはあまりなかったんですね。先日、南河内万歳一座(内藤さん主宰の劇団)東京公演を拝見して、内藤さんの作品世界と俳優・内藤さんの本領を目の当たりにしまして。初めて全貌を見たと言いますか(笑)、パワフルですごい可笑しくて。
鄭:変わりませんよねぇ、僕がアングラ芝居をやっていた時代、大阪でいつも公演していたのが扇町ミュージアムスクエアという小劇場で、その2階に内藤さんや、劇団☆新感線さんの事務所があって、いつも誰かしらたむろしてたんですよ。「明日初日なのに、このまま内藤が本書けへんかったら中止や!」とか聞こえて来て、で、夜中に書き上がった本を皆必死で覚えていたり。
剣:でも、ご一緒する機会はなかったんですか。
鄭:それぞれ、自分の劇団で手一杯でしたからね。でも、芝居はよく観に行ったりしたんです。その頃から芝居も面白かったし、演出家として才能ある人だなと思ってました。人の動かし方がすごく上手で、なおかつ芝居の根源的なところはきっちり押さえている。「機会があったら一緒にやりましょうね」と長年言っていたのが、ようやく一昨年かなったわけです。
剣:先日拝見した『似世物小屋』も、俳優の動かし方が巧みで、ものすごい迫力・パワー溢れる作品でした。共演したときも、作品に軽くアプローチしていらっしゃるようで、押さえるところはきちんと 押さえていらっしゃる。悲劇作品にも軽さ、楽しさは必要で、その役割を内藤さんはしっかり担ってらした。今回演出を受けるのは初めてですが、きっととても面白いものになりそうでわくわくしているんです。

『モスラ〜』は大晦日、モスラ映画撮影現場を舞台に、いがみ合う主演女優、騒ぐエキストラ、ギクシャクするスタッフたちがもつれ合う、鄭義信作品の真骨頂というべき人間ドラマだと思います。
剣さんが参加され、作品としてもかなり改訂されるのでしょうか?

鄭:大改訂版になりそうな感じです。剣さんが出演して下さることになり、演じて頂こうとイメージしている役と、周囲の人物との関係性など今、内藤さんともいろいろ話しているところで。僕自身、まだ漠然としたところが大きいんですが、すごく楽しみにはしています。
初演のときは、僕も内藤さんもピッコロ劇団に対し、敢えて小劇場テイストの芝居をぶつけたところがあった。劇団ならではのパワーを必要とする、人が入り乱れる本であり演出だったと思うんです。今回の改訂では一体どこまで行くのか、益々混沌の度合いを深めたりしたら一体どうなるんだろう…。なんて考えつつも、「えーい、身を任せちゃえ!」って気分になってます(笑)。
剣:初演の戯曲がとても好きで、面白く読ませて頂いたのに…私のために変えて頂くなんて恐縮です。
鄭:いや、また違う魅力や面白さが絶対に出て来ると僕は思ってますよ。
鄭:そうそう歌や踊りのシーンもあるけれど、そこは剣さんは宝塚ご出身で専門だから安心ですね。
剣:訓練は受けましたが、年月も経ておりますので(笑)。
鄭:あと衣裳ね。けっこうスゴイので、内藤さんに「剣さん着て下さいますかね」と訊いたら「着る、着る」と即答で。
剣:なぜ内藤さんは、私のことについてそんな確信をお持ちなのかなぁ(笑)。
鄭:でも着て出て来るだけで笑いが取れる、オイシイ場面だとは思います。
剣:じゃぁOKです(笑)。

剣さんは、コミカルな演技や作品を演じることについてはいかがですか?

剣:私は宝塚在団中から「歌って踊れるコメディアン」を自称していましたから(笑)、コミカルなものは大好きです。でも、トップになるとどうしても二枚目役ばかりになるし、辞めて女優になってからもそういう機会がなくて。内藤さんがどこまで見抜いて下さっているのかわかりませんが、そうまで言って下さるなら、是非期待にお応えしたいです! こういう機会を頂けることが幸せですし、ちょっと血が騒いじゃいますね(笑)。
鄭:もちろん、剣さんだけムチャさせるようなことは致しません。押さえるべきところは、作家として押さえますんで(笑)。

劇中では創作の現場の混乱や大変さが、笑いを交えて描かれますが、鄭さんのの実体験がかなり含まれているんでしょうか?

鄭:確かに大変じゃない芝居づくりなんて、どこにもありませんからね。でもこの作品の場合、演劇での経験より、芝居で食えない頃に松竹大船撮影所で美術助手をやっていた、当時の経験や聞いた話がベースになってます。当時は寅さんシリーズもあったし、まだ撮影所を潰すなんて話も全然なくて、結構のんびり大らかに働いてたんですけど、それでも修羅場はあるもので。
剣:舞台と映像では大変さが違いますよね。舞台は時間がタイトでも、キャストからスタッフまでが毎日同じ場所に集まって顔を合わせ、緻密に作って行けると思うんです。でも映像の現場は規模がぐっと大きくなるし、何かトラブルがあっても、それが誰のどこに由来するのかも把握できないみたいなところがあって。良いものをつくるためのぶつかり合いが、時に起こることは同じだと思いますが。
鄭:舞台は幕が上がれば俳優のもの。でも映画はやはり、撮影現場中心で、最終的には監督のものと僕には思えるんです。時には100人くらいのスタッフが、現場で一斉に動いたりするわけで、そこで生まれるエネルギーは莫大なものだし、同時にしっかり引っ張る監督やプロデューサーがいないと成立しない現場でもある。トラブルの規模も違うし、その大勢に一斉に同じ方向を向かせるのは至難の業でしょう。
剣:ええ、やはり少人数で顔寄せ合って創っている舞台のほうがのんびりしているし、「言わなくてもわかる」みたいな通じ合い方をしていきますものね。
鄭:僕ね、芝居は特にそうなんですけど、作っている仲間が少しずつ家族みたいになっていくでしょ。それがすごくうれしいんです。僕は劇作家としても演出家としても、その時々の役者さんを愛そうと努めていて、だからこそ長く一緒に現場にいると、段々切なくなって来る。「あぁ、もうじきお別れだ」とか思って。クドイといわれながらも、楽日までダメ出しし続けるのは、寂しさを紛らすためもあったりして(笑)。
この本には、そういう思いが一杯詰まっているんです。先が見えなくてドキドキハラハラしたり、いがみ合って喧嘩になったり、元気のない人を心配したりしながら、作品を作り上げるために全員がひとつに、家族のようになっていく。だから最後に彼ら全員の想いがひとつになって、「見えないはずのものを見る」というのがこの作品の核心だと思っているんです。
剣:ええ、すごく素敵なラストですよね。鄭さんの作品に登場する人たちは、誰もが「実のある人」。衣裳や型では決して作れない、生身の人間がそこにいるから作品が魅力的だし、私自身そういう役を演じられる女優になりたいとずっと願ってきましたから。
鄭:剣さんが出て下さることで、『モスラ〜』はまた新しい家族になれると思うんです。内藤さんというお父さんがしっかりいるし、今度もきっと面白くなりますよ。

この家族では、鄭さんがお母さんですか?

鄭:いや、僕は乳母くらいじゃないかな。あるいは産婆(笑)。「赤ちゃんはお母さんから取り上げましたから、後はお願いします」と内藤さんや剣さん、劇団の皆さんに託して、あとは楽しみに結果を待ってます。
剣:あ、ちょっとズルくないですか(笑)。

取材・文/尾上そら
撮影/市来朋久

PROFILE/プロフィール

鄭 義信
星座:蟹座/生年月日:1957年7月11日
出身地:兵庫県
劇作家・演出家

剣 幸
星座:魚座/生年月日:1954年3月2日
出身地:富山県
女優

Question

インタビューの最後に「あうるすぽっと」恒例の
『好きなもの+夢』アンケートをお伺いしました。

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プロデュース公演

11月27日(金)〜11月29日(日)

『モスラを待って』

あうるすぽっと+兵庫県立ピッコロシアター
共同プロデュースによる「モスラを待って」
2007年の初演時に絶賛された、本作が新たな魅力を増して
待望の東京初演です。

○作:内藤裕敬
○演出:鄭 義信
○出演:剣 幸(客演)
木全晶子・孫 高宏・平井久美子・森好文・穗積恭平・吉村祐樹・
杏華・今井佐知子・山田 裕・角 朝子・橘 義・広瀬綾子・嶋好美
(以上、兵庫県立ピッコロ劇団)

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