では最後に、お二人の『まどろみ』に対する意気込みをお聞かせ下さい。
ともさかさん:先に言ったとおり、倉持さんの戯曲は手強いところがたくさんありますが、その分めざすところまで辿りつく過程に面白いこと、発見がたくさんあると思うんです。舞台経験は少ないのですが、本当に毎回学ぶことが多くて。今回は、いつも以上に得るものがありそうで、それをとても楽しみにしています。取りあえず自分なりに、最悪の状況はシミュレーションしてからお話をお受けしたので(笑)、何とか頑張れると思います。
倉持さん:僕はともさかさんに、演劇をやることを一緒に楽しんで欲しいと思っているんです。演劇は「ここが海だ」と言えば、俳優も観客も全員で「確かに海だ」と納得して物語に参加してくれる。良い意味の共犯関係が生まれるメディアだと思うんです。その共犯関係を、観客の方々はもちろん、ともさかさんともしっかり結べる作品にしたいと考えています。
文:大堀久美子
スタイリング:福田麻琴
ヘアメイク:栗原里美(AIR NOTES)
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