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トピックス・インタビュー02

02 「海と日傘」 竹下景子さん×平田満さん INTERVIEW
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INTERVIEW 今号では、10月30からの公演「海と日傘」で共演される、竹下景子さんと平田満さんの対談が実現!
作品世界や意気込みについて、大いに語っていただきました。
2007|10|30 公演詳細 Question

お二人は、舞台での共演は初めてとのことですね。

竹下景子さん:平田さんとは同郷で同世代ですが、お互いジャンルが違うところで育ってきましたからね。テレビドラマでは何度がご一緒させていただきましたよね。
平田満さん:同世代なんて…、おこがましいです(笑)。竹下さんとのお仕事はとてもリラックスできて、そういう意味では、今回初の夫婦役なんですが「果たして僕でいいのか」なんてプレッシャーを感じずにすみそうです。
竹下さん:そんな(笑)。私は平田さんをつかさん(つかこうへい氏)のお芝居をやっていらした時代から拝見していますが、いくつになってもお変わりなくて、でもその後ろには積み重ねてこられたものがしっかり見える。今回ご一緒できるということがうれしく、「来るべきものが来た」と、感慨深い思いです。
平田さん:僕のほうこそ、「この機会を逃したらもうない」と前のめりの気持ちです(笑)。

『海と日傘』という作品については、どのような印象をお持ちですか?

平田さん:とても好きなタイプの作品です。舞台そのものは見ていませんが、脚本はずいぶん前に読んでいて、一度は演じたいと思っていました。
竹下さん:私も舞台は拝見していませんが、脚本を読んで「これは舞台の戯曲なの?」と感じるほど、まるで小説を読んでいるような感覚に引き込まれました。台本として解釈し直すより、むしろこのままの印象で稽古に臨みたいですね。
平田さん:すべて方言で書かれていますよね。僕の出身地の言葉とは違いますが、僕自身が中央寄りの人間じゃないので(笑)、異質な感じはしないですね。
竹下さん:場所は特定されていませんが、西九州の言葉ですよね。方言って、読むだけでは分からなくても、耳にしたときに標準語では表せないようなニュアンスが伝わってきます。相手との距離感や気遣い、憎しみとないまぜになった繊細な愛情、そのあたりが方言で表現されることでリアルに感じられますし、そもそも言葉として出てくる以前の表現がいっぱい必要なので、そこは相手役の方にゆだねる部分もあると思うのですが…。
平田さん:波乱万丈の筋立ての面白さで見せていく話ではなく、話の筋そのものは大体どうなるかは分かる。でも、その一瞬一瞬というのはどちらに転ぶのか分からないという世界。危うかったり、繊細だったり、演じる方としては、その十倍くらいの表現をしなくてはいけないなという気がしています。決してやりすぎず(笑)、できればいいかなと。
竹下さん:こちらも「さあ、芝居をやるぞ!」という張り切り方とは違う気がしますね。

お二人が今回「見どころ」だと思われる部分はどんな所ですか?

竹下さん:純粋に生きている人たちの物語を、空気を通して伝えたいし、感じ取ってもらえるような舞台にしたい。おそらく、毎回違う空気感になる気がします。作品を固めてしまわず、上質な作品世界のよさを丁寧に創っていけたらいい。
平田さん:さきほどこの劇場を拝見して、ここに合っている作品だと思いました。日常の言葉を話している微妙な感覚が伝わる空間。“小屋”とのマッチも上質な芝居を創り出す要素ですよね。
竹下さん:そうですよね。私はこの作品世界の中に、今の日本の原風景がある気がする。東京に居るとそういうものが愛おしく思えますよね。ご覧になっている方一人ひとりの中にある故郷とか家族とか、そういうものに重なっていけたらと思います。

多数の舞台にご出演のお二人ですが、舞台の魅力は?

平田さん:舞台というと、テレビや映画やコンサートなどがある現代では、どちらかというとマイナーな印象かもしれませんが、持っているものは多様なんです。芝居も歌も踊りも人形や映像も、何でもあり。シンプルな制約された場所だけに、創造力が最大限に働かされる場所だと思います。そして、先ほどの原風景じゃないけど、“表現の源”が常にあります。肉体が動いて言葉を発して表現していくという、そのものがあるんです。そして、そこに観客がいて、演じる側との呼吸があり、それは日々変わります。自分だけの力じゃなくて、「今日はこんなところまで行けた!」というすごい感覚を味わうこともある。これは舞台じゃないと、劇場という空間じゃないと味わえない。
竹下さん:まさしくライブ感ですよね。スタッフも含めて、こつこつと毎日同じことをしているわけですが、それだって二度と同じ瞬間は来ませんし。役者同士、舞台と客席とのコミュニケーションが、化学反応を起こすという人もいますよね。ぶつかるもの、返ってくるものがあって、時に足が震えたり、達成感を味わったり、それが。醍醐味かしら。
平田さん:舞台を観にいくと言うことは、そんな一度しかない創造の世界に巻き込まれるということ。だからそれが“体験”になり得る。人生の場面だって、一度しかないでしょう?

新しい劇場「あうるすぽっと」に何を期待されますか?

竹下さん:今回は柿落とし公演ということで、とても光栄に思いますし、責任も感じますね。劇場にはそれぞれのカラーがあるでしょう? いろんな要素があって、そのカラーができていくとは思いますが、私たちの舞台が、あうるすぽっとのひとつの顔になっていくと思うと、気持ちが引き締まります。
平田さん:僕も同じ思いです。新しくて清潔なこの劇場は、生まれたばかりの子どもと同じで、これからたくさんの未来が待っていると思うと、ワクワクしますね。人間と同じで、個性のない劇場はないから、極端に走る必要はないと思いますが、いい意味での個性が育っていけば。
竹下さん:東池袋ってたくさんの人が行き交う街でしょう? 働いている人が観たいときに行ける劇場、「生活の延長に舞台がある」という身近な劇場になって欲しいですね。

Question(竹下景子さん)
Question(平田満さん)

インタビューの最後に「あうるすぽっと」恒例の
『好きなもの+夢』アンケートを、お二人にもお伺いしました

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タイアップ公演

2007年10月30日(火)〜11月11日(日)

あうるすぽっと柿落とし公演

『海と日傘』

1994年に初演され、第40回(1996年)岸田戯曲賞を受賞した劇作家・松田正隆の代表作を、主演に竹下景子と平田満、演出に文学座の高瀬久男という重厚な顔ぶれを迎え、柿落としにふさわしい深い感動が劇場を包みます。

○作:松田正隆
○演出:高瀬久男
○出演:竹下景子、平田満 ほか

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